西尾幹二の世界 第二回


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西尾幹二全集刊行記念(第4回)講演会のご案内
西尾幹二先生のご全集の第4回配本「第3巻 懐疑の精神」 の刊行を記念して、下記の要領で講演会が開催されますので、是非ご聴講下さいますようご案内申し上げます。
演 題: アメリカはなぜ日本と戦争をしたのか?(戦争史観の転換)
日 時: 9月17日(月・祝) 開場:午後2時 開演:午後2時15分
     (途中20分の休憩をはさみ、午後5時に終演の予定です。)
会 場: ホテルグランドヒル市ヶ谷 3階 「瑠璃の間」
入場料: 1,000円 (事前予約は不要です。)
懇親会: 講演終了後、西尾先生を囲んでの有志懇親会がございます。どなたでもご参加いただけます。 (事前予約は不要です。)
     午後5時~午後7時 同 「珊瑚の間」 会費 4,000円
お問い合わせ 国書刊行会 (営業部)電話 03-5970-7421
         FAX 03-5970-7427
         E-mail: sales@kokusho.co.jp
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西尾幹二の世界 第二回
知の巨人、西尾幹二の全存在が明らかになりつつあります。
厖大な著作を完璧に網羅するこの全集は、人々を知性の冒険と感性の探究に誘ってくれます。
今回は全集第一巻の内容を中心に話を進めました。
全集第一巻『ヨーロッパの個人主義』は、西尾幹二氏の初期評論を中心に編集されています。西尾氏の処女作『ヨーロッパの個人主義』(講談社現代新書)と次に出版された『ヨーロッパ像の転換』(新潮選書)は、氏を一躍論壇の寵児としました。昭和四十四年(一九六九)に誕生日を迎える前の三十二歳の西尾氏が半年の間に次々と上梓した作品は、言うまでもなく氏のドイツ留学が基底となっていました。
若きニーチェ学徒だった西尾氏が七〇年安保騒動で騒然とする当時の日本社会に新しい切り口のテーマを提起したのです。それは、明治以降の日本の近代化が欧州に追いつけ、追い越せというコンセプトで歩んできた我が国の歩みを根本的に疑ってみるということに他なりませんでした。そして、そのテーマが四十三年を経過した現在の日本にも、鋭い刃として衝きつけられているのです。
第一巻の本書にはそんな西尾思想の原点が凝縮されています。処女作『ヨーロッパの個人主義』と第二作『ヨーロッパ像の転換』が長年版を重ね、大学入試問題の定番にまでなった作家としての幸福を、氏はデビュー時から獲得していたのです。
なお、本巻所収の「ドイツ大使公邸にて」は二〇一〇年に執筆され、竹山道雄氏との対談「ヨーロッパと日本」は雑誌「自由」(一九七〇年十一月号)に掲載され、今回初めて単行本の収録された。(西村幸祐)
■西尾幹二(にしおかんじ)評論家
昭和10年(1935)東京生まれ。東京大学文学部独文科卒。同大大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。ニーチェ、ショーペンハウアーの研究で知られる。西欧との比較に基づく文化論、教育、歴史など幅広い評論活動を展開している。また新しい歴史教科書を作る会初代会長を務める。著書に『ヨーロッパ像の転換』(新潮社)、『ヨーロッパの個人主義』(講談社現代新書)、『ニーチェとの対話』(講談社現代新書)、『国民の歴史』(扶桑社)、『江戸のダイナミズム』(文藝春秋)、『三島由紀夫の死と私』(PHP)、『GHQ焚書図書開封』(徳間書店)、『天皇と原爆』(新潮社)他多数。
西尾幹二全集(国書刊行会)
www.kokusho.co.jp/np/result.html?writer_id=11491
ブログ「西尾幹二のインターネット日録」
www.nishiokanji.jp/blog/


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